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「なに、簡単なことだよ。私と付き合ってくれたら教えてあげる」
「全力で断る」
すぐさま拒否した途端、冷たいものが頬に触れた。
一瞬理解が出来なかったが、すぐに現状を把握出来た。
月野美紗の手にはカッターナイフが握られており、その銀色の刃が俺の頬に当てられていたのだ。
「なっ……!?」
「良く考えてね、優真。じゃないと、自分の血を見ることになるよ?」
驚く俺に対し、威圧的な笑顔で忠告をする月野美紗。
いきなり呼び捨て……ってか、これは脅迫だろぉおおおっ!?
しかし彼女の迷いのない行動から、本気だと悟ってしまった。
「もう一度だけ言うよ。私と付き合ってくれないかな?返事は『はい』か『イエス』しか認めない」
「いやいや!どっちも、了承の意味なんだけど!?」
しかし従わないと、俺の命が危ない。
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