Chapter.1  ストーカーされてます!?

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さて、そろそろ本題に入ろう。 「えーっと……月野さん」 「違う。恋人なんだから、美紗って呼んでほしい」 いきなり呼び捨てかよ……。 今まで女の子と親しくなったことがない俺にとって、結構照れくさい難関だ。 「あー……その、美紗……さん」 「呼び捨て」 “さん”付けで呼んだ途端、彼女はカッターを取り出して刃を俺に向けた。 「か、勘弁してくれ!いきなり呼び捨ては、めちゃくちゃ恥ずかしいんだ!」 「ふぅ……仕方ない、“さん”付けで譲歩します」 慌てて頭を下げると、彼女は諦めたように溜め息混じりで呟いた。 どうやら納得してくれたらしい。 名前一つで命の危険とか、『どんだけー』って感じだよ……。 「それで……何かな?」 おおっ、そうだった。 あまりの恐怖に忘れるところだった。
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