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しかし俺も大人しく従う訳にもいかないので、とりあえず疑問を投げかける。
「どうして、こんなことをする?」
ブロンド美少女は「う~ん」と考え込んだ後、俺の目を見つめて答えた。
「あなたが好きだから、かな?」
……理由になってない。
いや、まあ……こいつの場合は一応理由になり得るのか。
『好きだから拘束する』。
それがこいつの常識というやつだ。
「そんなことよりも……」
彼女は端正なその顔を近付け、俺の耳元でそっと囁いた。
「……赤ちゃん、作ろうよ?」
ドキッとする台詞だが、こんなことで俺が素直に頷くはずもない。
落ち着くために一度深呼吸をして――
「断る」
と短く返事をした。
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