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良く分からずに首を傾げていると、美波が返事を書いて寄越してきた。
『知るか、バカ。この女たらし!』。
ただ、それだけである。
女たらしとは、糸城さんのことを言っているのだろうか……?
なんだか酷い誤解している。
「やれやれ……」
肩をすくめて溜め息を吐きながら、『糸城さんとは何の関係もない』と書き、クラスメイト経由で返事を送る。
手紙を見た美波は、なにやら訝しげな顔をした。
納得してくれたのだろうか……?
そう期待していたが、どうやら違っていたようだ。
「ちっ……」
何故か舌打ちされた。
その後返ってきた手紙には、『そんなことじゃねぇよ、アホ』とだけ書かれていた。
「……?」
じゃあ、女たらしというのはなんのことだ……?
俺にはそう言われるほど、仲の良い女の子の友達はいないんだが。
心当たりがない俺は、授業中の間首を傾げ続けるのであった……。
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