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その気遣いは普通に嬉しいが、まずは疑問を解決しなければならない。
俺は冷や汗を流し、問いかけた。
「な、なんでここに……?」
「愛する彼氏を迎えに」
笑顔でそんなことを言う美紗さん。
くっ……やっぱり可愛いな。
「……どうして俺がこの学校に通ってると分かったんだ?」
「優子に聞いた」
予想通りだよ、ちくしょう!
あのクソ姉には一回説教をしてやらねばと思っていると、美紗さんは俺の腕をぎゅっと組んできた。
「さっ、放課後デートと洒落込もう♪」
「いや、あのさ……」
「嫌とは言わせない」
「うっ……」
何か言おうとする前に、ぴしゃりと冷たい声で遮られてしまった。
逆らえば、おそらくカッターだろう。
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