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この場所で泣いていてはまずいので誠達はとりあえず公園に移動した。
しばらくして、彼女は落ち着いてたのか泣くのを止め不思議そうにこちらをみた。それに対して誠は満面の笑みで彼女に返し、他愛のない話をした。すると女の子は誠がより信頼出来ると感じたのかニッコリと笑ってくれるようになった。
「さっきはありがとうなのだ。えっと・・・・・・」
「僕の名前かな?秋藤誠っていうんだよ。君の名前は?」
「私は東絛姫野(とうじょう ひめの)っていうのだ。・・・・・・・・・あの・・えっと・・その・・さっきは、どうして声をかけてくれたのだ?」
「う~ん。一人ぼっちで困ってたからかな。僕、そういう人を見たくないから・・・・・・」
「何故なのだ?」
誠は姫野の「何故なのだ?」という質問に言葉が詰まってしまい、次の言葉が出せず沈黙がつづいた。
・・・・・・・・・グゥゥ~・・・・・・・・・
突然、その沈黙を破るように姫野のお腹がなった。
「あ、あぅぅぅ~///」
「もしかして、お腹が減ったのか?」
小さく恥ずかしそうに頷く姫野に誠はその光景が可笑しくて笑った。
「うちの孤児院に行こう!!!そこなら、院長が君の親を見つけてくれるかもしれないし、ご飯も食べれる。」
誠は姫野の手を握り孤児院へと出発した。
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