1章 出会い

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「……おい、大丈夫か?」 炎が心配そうに見つめる。 なんだか恥ずかしくなっちゃった。 「……うん」 自分でもビックリするくらい小さい声だった。 炎はふぅーっとため息をつくと頭を掻いた。 「…あいつは……俺たちは簡単には死なねぇよ」 炎はどこか遠い所を見ながら言う。 「えっ……簡単には死なないって?」 分からず聞き返してしまった。 「……後で説明があるだろ」 ボソッと言うと急に目つきが変わった。 さっきまで興味無さそうだったのに今は……目が怖い。 まるで、目つきだけで人が逃げていくようだ。 「…どうか…した?」 思わず聞いてみた。 「……そこから一歩も動くなよ」 炎はそう言うと空に向かって手を伸ばす。 何をやってるんだろ? 疑問に思って聞こうと立ち上がった時。 「動くなって言っただろッ!」 炎の怒鳴り声が聞こえた。 「だ、だって仕方ないでしょ」 そう言ったが炎には聞こえてないだろう。 「…来い、神剣『炎剣』!」 空に向かって叫ぶと炎の手が炎に包まれた。 えっ……手が燃えてる!? 炎に包まれた手に何かデカい剣を握っていた。 「あの……剣が」 人間の手から炎と一緒に剣が出てきた。 「…俺は戦う力を持つ」 独り言のように言うと走って行ってしまった。 えっ……私だけ?一人になっちゃった。 一人はとても心細い……私はずっと一人だったから。 おとなしく待っていると時々、ドカーンと音が聞こえる。 そこに炎がいるんだ。 「…大丈夫かな。琉亜」 途中で分かれた琉亜の事が気になった。 私は怒られると思いつつ、さっきの道を戻る。
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