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『あの,バロウさん』
遠くに彼の姿を見つけたシェパリアは全速力並の走りでバロウに追い付いた
「なんだ?」
『そ…そのゲームを返してもらって良いですか?』
シェパリアの言葉にバロウは坊っちゃんの仕業と分かり,またまた重いため息をつくとゲーム盤をシェパリアの前に差し出した
「坊っちゃんには学問もやるようにと伝えといてくれ」
『あ…はい!』
シェパリアはゲーム盤を受けとると坊っちゃんことグワスタフェステ=ナイト=ティーンの待つ部屋へと足を進めた
『お待たせしました,グワスタフェステ=ナイト=ティー『なげぇよ』…え?』
『で…ではティーン様で構いませんか?』
少年(これからはティーンと記する)はニヤリと笑いゲーム盤を受け取った
『あのティーン様,私はどうすれば…?』
『まずはその汚い服と身体でも洗ってくれば?』
風呂場はそこ…と部屋の隅の扉を指差した
『私はど…奴隷ですよ…?
そんなおこがましいこと…』
下を向いてオドオドしていたシェパリアにティーンは半ギレしてシェパリアに近づいた
『俺はお前が汚かったら困るんだよ!』
ティーンはシェパリアを俵担ぎにすると風呂場に押し込んだ
『着替えはそこに用意させてあるから』
バンッ!!
扉が壊れるかと思うほどの勢いで閉めたティーンにシェパリアの緊張は何故かほどけていった
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