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全国に中継されていたこの試合は、ガンプラブームへと新たに投じられた燃料となった。
勝者の検討を讃える者も、敗者を労う者も、皆が新たに誕生したガンプラマイスターに負けないような作品を作り上げようと邁進する。
そして、それは偶然この場所に居合わせた少女も同じだった。
観客席の一端で、黒髪の少女は自分の手が震えているのを感じる。
「あれが、ガンプラマイスターか……」
あたしにも出来るかな?
少女はそう呟き、未だに熱気が冷めない会場を後にする。
これもまた過去の一端に過ぎず、時代は次へ向かっていく。
また一人、新たなガンプラビルダーが誕生した瞬間であった。
process.0 「NEXT AGE」 完
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