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雅「…流石。やっぱり私の目には狂いはなかったか」
弥勒「なに?……!」
刀の刃に映る赤い眼。
その目には哀しみが込められ、軽く喋っていた唇がゆっくりと重く開く。
雅「…あんたなら、私を…」
弥勒「………殺せる、とでも?」チャキ…
弥勒「わざと周りを挑発し迷惑をかけ、さらに死にたいと願う。…貴様は一体何がしたいんだ…?」
呆れを込め雅の背中に吐き捨てた。その時
雅「殺らないのか…」
弥勒「貴様がいらないと決まったとき、消してやる」
振り向きじっと見つめる雅の瞳には、もうあの目はなく冷たい視線を向けられていた。
雅「どうした?刃はまだ私の首にあるぞ?」グッ…
雅はさらに弥勒に近付き、喉に刃を押し付けた。
弥勒「……!」
雅「冷酷で容赦なく切り捨てる…それがあんたじゃないのか」
弥勒はただ押し黙り刀を鞘におさめ雅から離れ部屋から出ようとした。
弥勒「……やる気が失せた」
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