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『ますます君の事が興味深くなってきたぞ……』
ズザザッ!!
『どうしたんだ?』
「いや。俺、ソッチ系は無理だからさ……」
てか消滅してほしい。
『……何を言っておるのだ?』
「いや……。お前ってオスだろ?」
俺は虎から少しずつ離れながら訊いた。
『? 私はメスだぞ?』
なんですと?
この、鬼のような形相をした虎がメスですと?
オイオイ……何処で遺伝子情報を間違ったんだよ……。
いや待てよ。ならばアレを創れば良いじゃないか。
「ん~……ほい! 出来た! ほらよ。コレを飲めよ」
そう言って俺は、白色のカプセルを虎に投げた。
『コレは何だ?』
「それは擬人カプセル。飲んだ者を人型にして、さらに何時でも元の姿に戻る事の出来る優れものだ」
ま、今思い付きで創った物だけどな。
『そんな物がこの世に存在したのか!?』
「存在したんじゃない……今、創ったんだよ」
ほんの10秒で出来ましたが何か?
『誰も作れなかった物をあんな短時間で……。君は何処かの研究者なのかい?』
「んな訳ないだろ。ほら、さっさと飲めって」
『あぁ。すまない。それでは……ポイッ、ゴクンッ』
突如、虎の体が目も眩むような閃光に包まれた。
俺? 俺はサングラスをかけているから大丈夫なのだよ。
光がどんどん集束していって、そこには一人の人間が立っていた。
いや……。メスってのは聞いてたけどさ……。コレはないだろ。だってどう見たって───
「幼女じゃねぇかぁぁあああああああぁぁぁぁああ!!!!」
「うおっ! いきなり叫ぶな。びっくりするではないか……」
その子の容姿は、腰まで届いている淡い青色をした髪。身長は130くらいかな。目の色がブルーってのがマッチしてる。
だがそれより、もう一つ気になる所があった。
それは──
「裸じゃねぇぇかああぁぁああああぁぁぁぁああああ!!!!」
「うるさいぞ! ……って! 私、裸じゃあああああん!?」
今更気付いた様で、目にも止まらぬ速さで木陰に隠れた。
「だ……大丈夫か……?」
俺は一応ロリ少女に訊いてみた。
「だ……大丈夫な訳なかろう……。何か着るものはないのか……?」
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