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「さて……どうする?」
俺はみんなに向かって言った。その言葉にみんなは疑問符を頭に浮かべた。
「どうする……って何が?」
代表するようにカイトが俺に訊いてきた。なんかカイトを見てるとリア充を殺したくなってきた。
「作戦だよ、作戦。お前らは何の考えもなしにドラゴン達に挑む気なのか?」
みんなはやっと分かった表情をした。この年齢でドラゴンを倒すことは難しいので、作戦をたてないとやってられない。俺が全員潰してもいいがそれは面白味がなくなるし、コイツらの修行にまったく役に立たなくなるからな。
「作戦……と言っても僕らじゃあそもそもドラゴンを倒すのでさえ怪しいくらいなのに……」
カイトは難しそうな顔をして言った。なんかコイツ腹立つな……"時空の操者"のくせにドラゴンが倒せないとか言いやがって……。
名前 カイト・ミーティス
魔力値 1億5000万
属性 基本属性全て・時・空間
プロフィール ギルド『青き龍』のギルドマスターに拾われた元魔盲。捨てられたショックで魔力の封印が解けた。今は捨てた親など恨んでおらず、ギルドマスターの養子にしてもらって一緒に暮らしている。ちなみに時空の操者という厨二病みたいな二つ名を名付けたのは義理の母であるギルドマスターだ。
…………へぇ~、あの綺麗なギルドマスターの養子なのか……。ますます腹が立ってきたな。
しかし、今は俺が考えた作戦を伝える時。我慢しろ我慢しろ……。
「俺には作戦がある」
「どんな作戦ですか~?」
地下での出来事以来俺を見るときに少し顔が赤くなる現象を起こしてしまうムースが言った。
「簡単な作戦だ。お前らは使い魔と共闘して一体ずつ倒してくれ。残りの五体は俺が倒すからさ」
「ちょっ……それってアンタに負担が多すぎない!? もっといい作戦があるでしょ」
無謀な作戦よ!!、と後から言って少し怒られてしまった。
「でも……もう目の前にドラゴン居るから考える暇なんて無いと思うんだが?」
「「「「「え?」」」」」
みんなは一斉に俺の指差した方向を向いた。そこには大量のよだれを垂らして俺達を食いそうな雰囲気を醸し出しているフレアドラゴンさんがいました。
いやぁ、別に途中で言っても良かったがそれだとつまんなそうだったからな。
「さぁ、お前ら……自分の魔武器をとれ!!」
俺がそう言うと皆は各々の魔武器を出した。
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