ふっ……三分間舞ってやる!!

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でも、作戦通りだとなんか面白くないよな……ドラゴンにハンデでもやるか。 「ふっ……三分間舞ってやる!!」 これで冒頭に戻る訳です。俺は腰に斬咲をつけて、スペシャルソードリングから空間の宝剣エリアを出す。 「空間指定……『隔離切り』!!」 俺は五体のドラゴンだけを他のドラゴンと空間ごと隔離した。空間の宝剣エリアは空間を指定してそこに剣を振るとその空間を隔離出来るという代物だ。俺が五体引き受けると言ったから有言実行しないといけないからな。 「な、何をしたの……?」 カイトが隔離された空間で暴れているドラゴンを指差して言った。 「俺のやる事は気にするな。今は自分の目の前の敵に集中しな」 そう言ってカイトの肩を少し押して俺から離れさせる。そしてドラゴン一体ずつとジン達一人ずつをエリアで隔離する。空間魔法でも空間隔離は出来るけど魔力を使わないコッチの方が早いな~。 「さて……宣言通り三分間舞ってやる!!」 そう言って俺は最初に隔離した五体のドラゴンの隔離を解いた。解くと同時にドラゴン達は俺へ高温のブレスを吐いてくる。 「無駄だ!! アクア!!」 俺はそう言ってノーマルソードリングから水の宝剣アクアを出した。アクアに魔力を込めて迫り来る高温のブレスに向かってアクアを振った。 するとアクアから最上級魔法並みの水の激流がブレスを襲った。ブレスと激流はお互いに相殺しあい激流が蒸発して辺りに霧が立ち込めた。 「ふぅ……今の内に舞っておこう」 霧が立ち込めているのでドラゴンはあまり動かないらしく、俺は優雅かつ美麗に舞っていた。もう、この舞いの綺麗さは神界にも轟く……かも。 宣言通り三分間舞うと辺りの霧がやっと消えた。俺を見つけた五体のドラゴンは俺に向かって翼を羽ばたかせて飛んできた。俺は腰を低くして左手で剣の鞘を、右手で剣の柄を持った。 「お前達に恨みはないが…………さよならだ」 チンッ 俺の空間にそんな音が響いた。すると10メートルくらい先に飛んできていたドラゴンの首がいきなり落ちていた。ズシャアアと音を鳴らして地面に落ちてきたドラゴン。俺はそんなドラゴンを亜空間の中にしまった。 さっきの音は剣を鞘にしまう音。俺が斬咲の柄につけた能力は『思念切断』。自分が見える範囲で切りたいと思った所を切る能力だ。鞘に『絶対切断』もつけたからある意味無敵の剣だ。
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