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「お前以外はちゃんと使い魔と共闘して闘ってるぞ? ほら見てみな」
俺がそうカイトに促すと、カイトは顔を上げて一人一人が闘っている所を見渡していった。
みんなは自分自身で闘いに行っていた。攻撃が主人に当たりそうになると、使い魔がそれを止めてアドバイスをする。そんな事をずっと繰り返していた。みんなはちゃんと修行をしているみたいだな。
「分かったか? コレはただ敵を倒すためにやってるんじゃない。自分を磨きながら敵を倒してるんだ。使い魔はその手助けをしてもらう。お前は自分自身の力に過信しすぎだ。もっと修行とかをして自他共に認められる強さを持て。以上!!」
俺がそう言い切るとカイトの目はさっきと違った。俺の言った事に感動したようだな。目がギンギラギンに燃えてるぜ……いや、光ってるぜ……。
「まぁ、修行は終わりにすっか」
俺はエリアで全ての空間隔離を解き、居合い切りの構えで斬咲を使い全てのフレアドラゴンの首をはねた。
「おーい、みんな修行終わりだぞー!! 全員ここに集まれー!!」
ドラゴンの遺体を回収して血を水魔法で全て流しながら俺は言った。みんなは駆け足で俺の所に集まってきた。
「ヒョウ様ー!! またお会い出来まし──」
迫り来るラファエルを空間隔離しておいた。空間の境界線を何か叫びながらドンドンと叩いているが、声が伝わらないから分からない。
「ヒョウって……ホントに凄いわね」
「あぁ……いきなりだからビビったぜ……」
「いきなり首が飛んだものね……」
「血がビューて出てきて怖かったです~」
集まってきた四人は口々に俺がさっきやった事について話していた。確かに……いきなりやったのは悪かったと思う。
「ほら、さっさとギルドに帰るからな」
俺はここに来た時と同じように、また指パッチンでギルドに転移した。俺はギルドに転移するとすぐにマリアさんのもとに向かった。
「フレアドラゴン10体討伐したきたぞ。コレが証拠品」
俺はそう言って亜空間からドラゴンの頭10個を床にドスドスっと並べていく。
「か、確認しました……報酬はコレです、どうぞ」
俺はマリアさんから報酬の金板一枚を渡された。
今更だが金についての説明をしよう。金は下から銅貨・銅板・銀貨・銀板・金貨・金板・金塊である。銅貨は日本円でいう10円。後の金は0がひとつずつ上がっていく仕組みだ。
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