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「魔法を……切った……?」
「そう……この神木剣バルムンクは『魔断』の能力をもつ。……つまり、魔法なら何でも切れるって事だ」
古代文明の遺跡で『魔を絶つ聖なる神木剣は我が剣だじょ☆ byオーディン』てあったので創ってみた。
……強いのだが、お茶目っ気満点のオーディンがちょっと腹立つ。
「貴方……いったい──」
「おっと」
レイリが気を失いそうになったので、転移でレイリの前に行き体を支えた。
「──っ!? ちょっと!……離し……なさいよ……!」
「はいはい。強がんなって……」
「べ、別に強がってなんか……」
ちょっとだけツンデレが発動してるな。
「魔力切れそうなんだろ? あんな魔法使うからだぞ……」
「だって貴方……侵入者でしょ?」
「はぁ……。さっきから言ってるけどな、俺はレオン・サンダロードに会いに来ただけだ」
「え……? ホントに……?」
お~、面白いな~。
レイリの顔がみるみる赤くなっていきますよ。
「まぁ……。本人が来たからいいけどな……」
「へ?」
「ぉぉーぃ……おおーい!!」
屋敷の方から父さんと母さんが走ってきた。
やっと、ちゃんと話せるな──
「誰か知らんが、娘を返せ!!」
「なんでやねん!!」
思わずツッコンじゃったよ!!
アンタらは疑うことしか出来んのか!!
「──待ってください! お父様!」
突然森の奥から男の声が聞こえてきた……。
ありがとう!! 俺に助け船を──
──ん? お父様?
森の中から俺と同い年っぽい奴が出てきた。
俺と同じ、金髪蒼眼である。
おかしい……。金髪蒼眼は俺の家族にしかいない筈だ。
「……まさか……。お主……セイムか?」
「はい! お父様! 今日、帰ってくるとわかってたでしょう?」
「あぁ……!」
突然出てきた金髪蒼眼の少年と父さんが抱き合っていた。
俺はその光景を見て思わず……
「……はぁ?」
と呟いてしまった。
何で俺の偽者が居るんだよ……。
しかし、それより気になる事が一つあった。
──何で俺が帰ってくる日が今日だとわかった?
あの日程は俺が決めた日だ。
俺以外に知ってる奴でも居たのだろうか?
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