47396人が本棚に入れています
本棚に追加
/641ページ
転移すると、そこにはさっぱりとした部屋があった。
本棚が一個……。
机が一個……。
テレビが一個……。
ビデオデッキが一個……。
ブルーレイレコーダーが一個……。
プレ○テ3が一個……。
W○iが一個……。
パソコンが一個……。
という風に、極々ありふれた部屋…………じゃねぇだろ。
「さてと……あの野郎は何処かな……と」
俺は亜空間からあるものを取り出した。
「ふっふっふっ……。この『トゥラン』から逃げられるかな……?」
出したのは蒼く輝く光の球。
説明しよう!! この魔道具『トゥラン』は対象の匂いを覚えると、光の速さでその対象の場所へ行く代物なのです!!
因みに、俺は光の球にマーキングしているので、光の球の場所へ転移することが出来る。
「この部屋の匂いを嗅げ」
俺は光の球に命じる。
光の球は部屋を一周した後、また俺の手の上に戻った。
「よし! 行ってこい! トゥラン!」
すると、光の球は俺の手の上から一瞬で消え去った。
さすが、光の速さだな……。
もうクソ爺の場所に着いてるだろうな。
「『転移』」
転移するとそこには──
「おーい、誰だ? ここに廃棄処分する奴を置いた奴は?」
「ワシは廃棄処分されないわい!!」
「誰だ……?」「最高神様の知り合いか……?」「カッコイイわね……」「あの子と付き合いたいわ……」
俺の周りから色んな声が聞こえてきた。
どうやら、神達の会議の途中だったみたいだな。
俺は円状に広がるテーブルの真ん中に立っていた。
神にも定例会議とかあったんだな……。
それと、約二人言葉がおかしい奴がいたぞ。
だが、そんな事は関係ねぇ……!
「おい……最高神さんとやらよ」
「な……なんじゃ?」
何もわかっていない用な顔をしてるな……。
もう一回その身に俺の怖さを叩き込んでやるよ……!
「お前……俺にチョッカイかけたよな?」
「そ、そんなことはしとらんぞい……」
口笛を吹きながら目を泳がせるクソ爺。
まだ俺を嘗めてるようだな……!
「今ぁ、俺はぁ、とっても機嫌が悪いんだわぁ? 本当の事を言わねぇと……」
「い、言わないと何が起こるんじゃ……?」
「……お前の部屋をゲームのデータごと消滅させる」
「すみませんでしたあああああああ!!」
わかればいいんだ。わかれば。
最初のコメントを投稿しよう!