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「ぷっ! くくっ……呪い、解除……」
俺はモブ神──もとい、モブラの名前の面白さに耐えながら、『快感の呪い』を解除した。
「……ハッ!!」
あ、モブラが復活したみたいだな……。
「…………」
モブラが周りの人達を順番に見ていく……。
因みに、みんなはモブラに向かって『哀れみ』の視線を向けていて、俺には『恐怖』の視線を向けている。
俺はモブラに『爆笑』の視線を向けている。
「うわあああああああああああああ!!!! そんな目でみるなああああああああああああ!!!!」
あ、逃げ足超速ぇなぁ~。
モブラはその後、天界を泣きながら走り回ったらしい……。
そんなの知ったこっちゃねぇけどな。
「さて……次は──」
俺は地面にティルヴィングを突き刺して後ろに振り返る。
するとそこには──
「やめてください。お願いします」
──見事な土下座をするクソ爺が居た。
なん、だと……!?
こんなに完璧な土下座は見たことないぞ……。
こんな土下座を見せられたら──
「すいませんで済んだら、警察なんて神なんていらないんだよ!!」
──逆に許したくなくなるじゃないか。
え? 鬼畜だって?
そんなの知らないね。
家族を危険に晒した事は万死に値するという事を、来世まで教え込まないといけないからさ☆(^ー^)キラッ
「ひぃ!? みんな逃げろ!!」
みんなが全力で走って逃げようとする…………が。
「何でだ!? 逃げても逃げても同じ場所に戻って来るぞ!?」
俺から見たら、逃げようとした奴らがUターンして元の戻る、の繰り返しなんだけどな。
「くそっ!! セイム! 何をしたんじゃ!!」
「別に……。普通にアンタらに呪いをかけただけなんだけど?」
「い……いつの間に!?」
コイツらはバカなのか?
いつ呪いをかけられたのかもわからないなんて……神様失格だな。
「君達にヒントを与えよう……。私は今、何をしてるでしょう?」
実に簡単な問いに一人の神が手を上げた。
「地面に剣を突き刺して、仁王立ちしている……でしょうか?」
「よろしい!! 君はもう帰って良いよ」
パチン……
俺が指を鳴らすと、さっき質問に答えた神が消えていた。
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