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多分、先代のサンダロード家の隠し子か何かなんだろう。
「だから……身内だから優しくするのか?」
「んな訳ねぇだろ」
「「え!?」」
偽者のと父さんが見事にハモりながら驚いていた。
「いやいやいや。俺はそんなことで偽者に優しくするほど優しくないぜ?」
「じゃあ、何でそんな話をしたんだ……」
「いやあ、海苔?」
「何か字が違う気がするんだが……」
気・の・せ・い・だ☆キラッ
コホン
「そろそろ話を戻すが……何故、お前に優しくするかだっけ?」
「そうだ。何故なんだ?」
「同い年だから」
…………シーン
この部屋がもの凄く静かになった。
え? 俺、変なこと言ったか?
「そ……そんな理由で俺を……?」
「そんな理由とはなんだ。とっても大事な事だぜ? 同い年なら──」
「同い年なら?」
偽者が恐る恐るという感じで訊いてきた。
「──虐めがいがあるじゃないか♪」
「理由が不純すぎる!? お前は人を何だと思ってんだ!?」
む……ツッコミが上手いなコイツ……。
この世界の主人公キャラか?
「人は──家畜だ。まぁ……そんなことより──」
「いやいやいや! アンタ爆弾発言してるよ!? 家畜って何だよ!? もう人ですらないじゃねぇか!?」
ちっ……このツッコミがうざったらしくなってきたな。
「うるさい。ちょっと黙れ。俺の質問にだけ答えろ」
ちょっとだけ殺気を混ぜて言ってみたけど……。
「…………」
みんな顔面蒼白になって、俺をビビった目で見てるぞ……。
「まぁ……そんなに怖がるな。
──それより、お前の名前は何だ?」
いつまでも偽者じゃあいけないしな。
「フォン……フォン・エクスレイトだ」
名前カッコええええええええええええええええええええ!!!!
くそっ……何で俺はサンダロードになったんだ……。
「じゃあ、フォンでいいな。……フォン……。この家の使用人になるか? ……因みに拒否権は無い」
「断る──って! 拒否権ねぇのかよ!? じゃあ、俺に確認する必要ねぇよな!?」
コイツ……マジでうるせぇ。
「す……すまない……」
あ、今声に出てたか。
「む……話はまとまったか?」
今まで空気となっていた父さんが声をかけてきた。
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