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「……さっきからクソ爺クソ爺と失礼じゃのう」
「なんだ起きてたんですか……」
床に横たわっていたクソ爺が起き上がった。
そのまま一生眠ってりゃ良かったのに……。
「ワシは腐っても最高神じゃぞ? あの程度の蹴りじゃあ、すぐ起きてしまうわい」
クソ爺がふぉふぉふぉ、と笑いながらリリエルを挑発した。
あ~あ、このクソ爺はバカなんだろうか? そんな事をすると──
「はぁ……。そんなに死にたいですか……?」
「すいません。許してください」
クソ爺が恥も外聞も無しに土下座をしていた。
美女が年寄りのクソ爺を土下座させてるって……シュールな光景だな……。
「おい、そこのクソ爺」
「なんじゃ……って、クソ爺じゃないぞい」
「テメェはクソ爺だ。……それより、どう落とし前つけてくれんだぁ?」
俺は優しい目付きでクソ爺に訊いてみた。
「どうと言われてものう……。というか何故お主は此処にいるんじゃ?」
チッ……肝心な所は聞いてなかったのかよ……。
「それはかくがくしかじかだ」
「なるほど……って、マジ?ワシのせいで君死んじゃったの?」
「かくがくしかじかで伝わるんだ……。……あぁ。アンタが泣いて出来た雷に打たれて死んじゃったんですよ。どう責任取ってくれるんでしょうかねぇ?」
最高神は汗をダラダラにしてリリエルの方に駆け寄った。
「どうs「知りません。近寄るな。自分で何とかしてください。あと臭いです」うわあああん!! リリエルが冷たいぃぃぃ!! 最後の一言余計だしぃぃぃ!!」
クソ爺は号泣してorz状態になってしまった。
「お前が臭いっていう周知の事実なんざどうでもいいんだよ。何でもいいから早く生き返してくれよ。神様ならそんくらい出来るだろ?」
「無理じゃよ」
「はぁ?」
今コイツなんて言った?
まさか……まさかの本当にまさかの──
「死者を生き返らす事なんか出来んと言っとるのじゃが──」
「神に──いや。自分に祈れ。お前の命はあと十秒で儚く散ることになる」
「痛い痛い痛い!! アイアンクローはやめてくれ!! まだ話には続きがあるから聞けぇい!!」
「あ゛? 続き……?」
「ア、アイアンクローは解かんのじゃな……。そう続きがあるのじゃ。一度死んだら二度と生き返る事は出来ない。じゃが、他の世界に転生することが出来る」
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