登山の何が楽しいんだろう……? 疲れるだけなのに……。

20/29
前へ
/641ページ
次へ
「外せる…………と言ったらどうする?」 『何でもしますから外してください!!』 罠にかかったなっ!!!! 「セイ……今すんごく悪そうな顔をしてるよ……」 横でルタが何か言ってるようだが気にしない。 「なら……俺の使い魔になれ」 『いいですよ』 軽っ!? 罠にかける意味あったのか……? 「しか~し、俺の使い魔になるには一つ条件が伴う」 『条件? 何ですか?』 俺は素早く亜空間から一つのカプセルを取り出す。 「これを飲むだけでいい」 『何ですかソレ? まさか劇薬じゃ……』 「バカ言え。俺がそんな物を飲ませる人間に見えるか?」 少なくとも、みんなからは良い人と思われてる筈。 『しかし…………』 あ~! 何か腹が立ってきた~! 「つべこべ言わず…………飲め!!」 俺はカプセルを無理矢理口に放り込んだ。 『っ!?』 すると、『山の鬼神』の体から目が眩むようなまばゆい閃光を放たれた。 「きゃあ!?」 いきなり放たれた閃光に、なんの身構えもしてなかったルタは目を押さえている。 俺? 俺はもちろん…… サングラスを着けて見守ってます(笑) 五秒くらい経つと、まばゆい閃光は徐々に収束していき無くなった。 俺はサングラスを取り、閃光の真ん中に居た"人物"を見つめ…………れなかった。 「やっぱ……裸なのかよ……」 「ふぇ? 何が起こったのですか?」 そこに居たのは、ナイスバディなお姉さんだった。 髪は真っ黒なポニーテールで、ボディはあからさまな、ボンッ・キュッ・ボンッ、だった。 ちょっとおっとりとした目をしていて、明らかに優しそうなオーラが漂っている。 え? 見てないのに何でそんな事がわかるんだって? ちょっと一瞬だけ見たんだ。ほんの一瞬だぜ? ホントに。 「ル……ルタ。これをソイツに着せてやってくれ」 「う……うん」 さっきまで、ナイスバディの美人に見とれていたルタが、俺から渡された服を持っていった。 しばし待つこと10分…… 「着替え終わったよ~」 やっとか……。 さっきまで、衣擦れの音や、『胸がキツいです……』とか言ってたので、ずっと心の中でお経を唱えていた。 いやぁ~、お経って凄いな! いい煩悩退散になるよ!
/641ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47404人が本棚に入れています
本棚に追加