登山の何が楽しいんだろう……? 疲れるだけなのに……。

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「ベア、元の姿に戻ってくれないか?」 放心してる二人は無視して話を進めよう。 「え? 元に戻れるんですか?」 あ、元に戻る魔法の言葉を教えてなかったな。 「『ぷるぷるぷるる~♪ おっきくな~れ♪』って言えば大きくなれるぜ」 「ええええ!? そんな恥ずかしい事を言わないといけないんですか!?」 「俺が設定したんだから仕方ないだろ?」 「そうなんですか……って! 貴方が設定したんですかコンチクショウ!!」 女性がコンチクショウとか言ってるのに可愛く見えるのは何でだろう……? コレが女性の特権というべき物か……。 「ほら……早くしろって……」 放心している二人を、さらに放心させるためにベアに魔法の言葉を言うよう催促する。 「うぅ……何故私がこんな事を……」 「俺の使い魔になったからだな」 ベアは、うっ、と言って今更の事実に気づいたらしい。 「もう諦めました……。 では、『ぷるぷるぷるる~♪ おっきくな~れ♪』」 シーン………… ベ、ベアの……か、顔が……どんどん……赤くなっていってるぞ……。 それと……もう……俺……限界だ……。 「ギャハハハハハッ!! うひっ!! ぷくっ!! ぐひっ!! ダハハハハハッ!!」 あんな恥ずかしいセリフを真顔で言う奴初めて見た……!! 「プルプル………騙しましたね?」 うへぇ、超怒ってる……。むっちゃ震えてるよ。いつ爆発するのかな? こんなに怒ってる人に対して言わなければならない事がある。 これを言わなければ人としてダメだ。 だから、俺は心を込めて……ベアの顔をしっかりと見つめながら言った。 「騙される方が悪い」 ブチッ!!!!!! あれ? さらに怒った? 俺の言葉におかしい所でもあったんだろうか? 「うっ…………」 『うっ…………』? レイリみたいに泣きついてくるのか? 「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」 「うわっ!? マジでキレたよ!?」 ベアがキレた瞬間、ベアの体が大きく光った。 「うぬっ!?」 「きゃあ!?」 俺のように目をサングラスで保護していない奴らは目を押さえて悶えていた。 ハッハッハ、愉快愉快。
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