登山の何が楽しいんだろう……? 疲れるだけなのに……。

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フォンから少し小さい小包を受け取る。 「何が入ってるかなぁ~♪ 殺人兵器だといいなぁ~♪」 俺は奇怪な歌を歌いながら小包を開けた。 しかし、そこに入っていたのは指輪と一枚の手紙だった。 手紙を読んでみるか……どれどれ……。 『ハロー王さまじゃよ~。そのクエストはワシ直々頼んだクエストだったから報酬はワシの持ち物をあげる事にしたんじゃ。その指輪は『亜空間の指輪』といって、その指輪の中に物をいれる亜空間を作り出す指輪なんじゃ。まぁ……お主は亜空間を使えるから無意味じゃがな。しかし、その指輪の中にはこの国の宝剣が入っておる。その宝剣は七つあり、基本属性七つとそれぞれ同じ属性を持つ宝剣なんじゃ。ワシはいらないから遠慮なく受け取っておくれい。では、アディオス!!』 へぇ~、中々良い指輪だな。 ちょっと着けてみるか……。 「おおっ! 俺の指にピッタリじゃん!」 まぁ……でも、俺には必要ないから誰かにあげるか……。 「むっ……あれ?」 何でだ……指輪が外れないぞ……? 思いっきり力を込めて外そうとしてみるが、まったく外れる気配がない。 俺はもう一回手紙を読み返すと、下の方に小さい字で何か書いてあった。 『…………P.S.その指輪は一回着けると一生外れないから気を付けるんじゃぞ~』 おせぇよ!! もう手遅れだよコンチクショウ!! 今さら憤慨してもしょうがないか……。 さて、ギルドマスターの仕事を始めますか!! 「フォン、メイ。お前らはギルドカードを作ってもらったのか?」 「いえ、少しどたばたしてたので……」 「私もここのは作ってないわ」 やっぱりか……。 ギルドカードとは、所謂身分証明書みたいな物である。 ギルドカードが無いとクエストが受けれず、一部の公共機関に入れない事もある。 ギルドカードは防犯にも優れていて、所有者以外の人がギルドカードに触ると、真っ黒になって何も見えなくなってしまう。 ギルドカードは、ギルド員にとって大切な物であり、なくしてはいけない物でもある。 因みに初回発行は無料だが、再発行には料金発生してしまう。 「よし、なら俺の部屋に来いよ」 俺の部屋とはギルドマスターの部屋の事である。 そこには魔力を測る水晶と属性を測る水晶があり、さらにギルドカードを発行する魔道具がある。
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