登山の何が楽しいんだろう……? 疲れるだけなのに……。

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三日三晩考えるほどの二つ名じゃないけどな。 「俺のギルドカードも作っておくか……」 「そういえばアンタの魔力値とか属性を知らないわね……」 俺は自分自身の魔力値と属性と名前とランクと二つ名を入力した。 学園に通う時の奴とランクを誤魔化す時の奴も作っておいた。 「おしっ、できた~」 「ちょっと見してちょうだい」 「あっ」 俺はギルドマスター用のカードを奪いとられた。 そこに書いてあるのは、 [名前 セイム・サンダロード  ランク EXランク  魔力値 10億  属性 光 雷 聖  二つ名 『影』      ] である。 「嘘でしょ……!? 魔力値が10億なんて嘘よ……」 ごめんなさい嘘です。本当の魔力値は無限です。 しかし、そんな事を言う訳にはいかないので俺の嘘を肯定しなければならない。 「俺はそこに嘘偽りは書いてないぜ?」 ほとんど嘘だけどな。合ってるのはランクと二つ名だけだし。 「さて、あとはこのギルドの名前を決めるだけか……」 俺のギルドカードを見て放心しているメイを無視して話を進める。 「えっ!? まだ決めてなかったんですか……」 クエストで忙しかったから仕方ないと思う。 「何か良い案はないか?」 自分で考えるのにはどうしても限界がありそうなので、フォンに全部任せる気で訊いてみた。 「そうですね……『鬼の神』とかどうですか? 鬼神の魔物が2体もいる事ですし……」 「それで決定~」 これ以上悩んでも無駄だと思ったので、フォンの案を全面的にOKすることにした。 それに、『鬼の神』って中々このギルドに合った名前である。 「後は、人を集めるだけだけど…………フォン、君に任せたぜ☆」 「面倒な事を私に押し付けてるだけですよね」 「そんな事ないさ。これは面倒な事ではない……。このギルドを大きくするための足掛かりだと思えば心躍る仕事ではないか……」 実際は面倒な事だと思ってるけどな。 「はぁ……どうせ断っても、メイさんとかに脅迫すると思いますから私が行きますよ」 「あんがと~。あ、それとフォンが副ギルドマスターだからな~」 「その事は初めて聞きましたよ!? 黙って決めないでください!!」 このメンバーでなれるのがフォンしか居なかっただけなんだけどな……。
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