登山の何が楽しいんだろう……? 疲れるだけなのに……。

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「まぁ、決まったもんはしょうがないし……」 「開き直らないでください!! もう……だから貴方は……」 「転移」 フォンの小言がうるさいとわかってるので逃げるように俺は屋敷にある俺の部屋に転移した。 「はぁ……今日は色々したな……」 部屋に転移した俺はいきなり眠くなってしまった。 そして、そのまま吸い込まれるようにベッドに入っていった……。 ムニュ 「んっ……」 「うわっ!? なんてここで寝てるんだよ!!」 ──ベッドにレストが寝ている事を知らずに。 しかも、ベッドに入った時に思わずレストの胸を触ってしまった。 「うにゅ……セイム……やっと帰ったのか?」 む、胸を触ったの気付いてないみたいだな……。 それにしても寝起き姿のレスト可愛いな……。 記念に写真を撮っておこう……。 この世界にも写真は存在する。 このレストの写真は、俺のマル秘アルバムに保存しておこう。 「レ、レスト。布団から出てくれないか? 俺もう寝たいからさ……」 正直睡魔に勝てる気がしない。 「うむ? 一緒に寝ればいいでは……?」 「流石にそれは……」 「ダメ……なのか?」 レストは必殺の涙目上目遣いを発動した。 セイムは10000ダメージを受けた!!!! セイムの理性は崩壊してしまったようだ!!!! 「よ~し、じゃあ一緒に寝るか──」 「あに様? 今何をおっしゃってたのですか?」 俺の首根っこをガッシリと掴んで離さない存在が後ろにいた。 「レ……レイリ、いつから……この部屋に……?」 俺は体中に感じる悪寒に耐えながらレイリに訊いてみた。 「そうですね……あに様がレストちゃんの胸を触る前から居ましたよ?」 つまり……最初から居たって事ですね……。 「それで、あに様……?」 ジリジリと着実に少しずつレイリが俺に近づいてくる。 「な……何でしょうか……?」 俺は思わず妹に敬語を使ってしまう程怯えていた。 ジリジリと近づいてくるレイリに対して、俺はレイリと同じ速度で後退りしていく……。 「覚悟は……出来てますか……!!」 「いやだああああああああああああああああああ!!!!」 その事は夜、セイムの姿を見た者は誰も居なかったそうな……。
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