学園……それはフラグの量産工場。

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炎帝はゆっくりと振り返って静かに言った。 「何故……知っている?」 完全に俺を敵とみなしたような殺気を放ってくるね~。 「何故知っているって? ……ははっ、愚問ですよ先生」 「どういう事だ?」 未だに殺気を放ってるからちょっと恐いよ……。 「あなたが炎帝だから言いますけど……俺は『鬼の神』のギルドマスターっすよ」 俺はどんな驚き方をするのか期待しながら言った。 しかし、先生の纏っていた殺気がみるみる消えていった。 「──はっ、それなら知ってても無理ねぇな」 炎帝だからどんな熱血野郎かと思ってたら意外に冷静な奴だな。 「それじゃあ、教室に行くぞー」 「へいへ~い」 「はい」 ダラダラ教師のやる気のない掛け声に返事をした俺とフォン。 さぁ……新しい出会いが、俺を待ってるぜ!! 場所は変わって教室の前。 「よぉーし、俺が呼んだら教室に入るように」 「「ほい(はい)」」 フォンは真面目そうに、俺はダルそうに返事をした。 今、目の前にある教室はS教室である。 この学校はもちろん学年毎にクラスが別れており、それぞれS~Fクラスまである。 A~Fまでは普通のクラスなのだが、Sは少し……いや、かなり違うクラスである。 簡単に言うと、優秀な貴族達が集まるクラスである。 六大貴族はもちろんの事、○フォイのような高慢な貴族も……多分いると思う。っていうか居て欲しい。 先生は教室に入っていった。 教室に先生が入った時、ざわざわしていた空気が一瞬にして静かになった。 みんな先生の実力とか怖さとか知ってるのだろう。 『おっ、みんなは相変わらず静かだな……』 アンタが怖いからだろ。 『え~、今日は編入生が来るぞ~。よし、入ってこ~い』 『『えええええ!?』』 クラスの反応を待たずに入ってこいとか無茶があるだろ!? まぁ、それでも俺は入るけどな。 俺は教室のドアを開けて教室に入った。 「あ、結構かっこいい……」「黒髪黒眼……?」「ちっ……リア充か」「どうする? 撲殺? 絞殺?」「いや、刺殺だろ?」「いやいや、銃殺だろ?」 すると、教室から色々な声が聞こえてきた。 3分の2が不穏な会話だった思うが気にしないでおこう。
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