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固有属性とは、主に血統によって受け継がれる特殊すぎる属性の事を指す。
基本属性や特殊属性に比べて保有数が圧倒的に少ないため、固有属性と称されている。
さらに、固有属性は基本属性より扱いが難しい代わりに、遥かに強い威力を持っている。
そんな物を編入生が持っていたら誰しも驚くだろうね。
「次に質問がある人ー?……よし、そこの君」
さっきの話についてまた追求されるんだろなぁ、と思いながら次の人を指名した。
しかし、その指名者は予想を遥かに上回る質問を繰り出してきた。
「──彼女はいますか?」
「いない」
予想外すぎて、つい即答してしまった。
彼女いない歴=年齢の俺に彼女がいる訳なんてないじゃんか。
すると、呪詛の言葉を放っていた男子陣の一人が顔を輝かせながら質問してきた。
「君は……リア充についてどう思う」
「即座に切り捨てたいね」
またも俺は即答してしまった。
だってその質問は、俺の中で前世から答えが決まっていた。
俺にとっては今さら訊かれても愚問にしかならない。
「貴方は我が同士です」
「ありがとう……」
このクラスでの俺の地位は、ある程度確立されたような気がする。
「ほら、フォン。次はお前の番だ」
俺はもうこれ以上質問されるのがダルくなってきたので、自己紹介を進める事にした。
「そうですね……。では……」
フォンが自分の服の襟を整えて言った。
「私はフォン・エクスレイトと申します。質問があればなんなりと」
優雅かつ丁寧な自己紹介に心奪われた女子も少なくないだろうな……。
しかし、急にガタッ、っと鳴らしながら席を立った奴が居た。
「お前は……セイム……なのか?」
おぉ、あれは六大貴族の知恵袋ことマグ君ではないか。
ちっ……少し厄介な雰囲気になりそうだな……。
「え!? セイムなの!?」
「!? ……セイム?」
マグと同じように勘違いして立ち上がったのは、緑色の髪の毛をしたリアと黒色の髪の毛をしたリスである。
俺は、この三人とだけはまだ面識を交わしていなかった。
レンは家に直接会いに来てくれたし、ルタはたまたまクエストの途中で会ったので面識があるのである。
だから、この二人が弁解してくれると嬉しいのだが……。
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