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「う……わかったよ」
「ムースがそう言うなら……」
ムースの言葉に2人は渋々承諾したようだ。
「はぁ……アンタらはいつも通りね」
フィナが溜め息を吐きながらも2人に呆れていた。
「みんなの自己紹介は──」
「別にしなくていいぜ。ジンにリツィにフィナにムースだろ?」
「な、何で私達の名前を……!?」
フィナが驚きながら訊いてきた。
別に本当の事を話してもいいんだけど…………どうしようか?
「あ~、それは俺の固有属性による物だよ」
「貴方の固有属性? 確か氷ではなくて?」
まるでお嬢様のようなしゃべり方のリツィに指摘された。
「あ、あれ嘘だから。本当はもう1つ固有属性持ってんだよ」
「嘘って……」
横でカイトが呆れた顔をしてるが気にせず話を進めよう。
「俺のもう1つの固有属性は『知』。知りたい事を望めば知ることが出来る属性だ」
「なんて……便利な……」
便利? どこがだ?
「おいおい、便利って言っても戦闘には役に立たない属性だぜ?」
みんなが『あっ、そっか』みたいな顔をしていた。
嘘に嘘を重ねるってどういう気持ちだと思う?
こういう気持ちさ!!
「まぁ、でも固有属性2つは凄いわね」
リツィが羨望の眼差しで俺を見てくる。
自分は固有属性が3つもあるくせに……。
「みなさん。そろそろ使い魔を召喚しに行きませんか~?」
ムースがおっとりとした口調で話を変えた。
あ、俺も一瞬忘れかけてた。
「よし、じゃあリーダーはジンで……みんな良いわよね?」
「おい、そんなの良い訳──」
「いいぜ」
「いいよ」
「いいんじゃない?」
「いいですよ~」
みんなからの一斉の裏切りにorz←になって泣いていた。
やっぱり君は……弄られキャラだったんだな。
「ほら、先生の所にさっさと行く!!」
そう言いながら、落ち込んでいるジンの尻を思いっきり蹴った。
「いってえええぇ!!」
鬼畜だ……あの女普通のドSじゃないぞ。
「わかったよ……俺がリーダーになればいいんだろ……」
「わかればよろしい」
渋々といった感じでジンは先生の所に行った。
俺は……中々面白いチームになったけど、フォンの方はどんな感じになってんのかね?
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