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「“何”帝になりますかね?」
新しい帝(笑)の誕生に立ち会えたからか、サヤさんは少し嬉しそうだ。
「ん~、少年、自分で決めろい」
一方でアルヴァンは結構冷めていた。負けたからか。ざまぁ。
「じゃ、“魔帝”で」
それと言って何もないからね。魔法の魔でいいんじゃね?
「あー、その名前、この前無くなったから」
なん・・・だと・・・・・・?
「じゃあ白帝で」
髪の毛を見て思った。それだけ。
「わかった。あ、少年は歳いくつ?義務教育ってのがあるんだけど」
こっちにも義務教育があるのか。めんどくさいな。
「17だが」
あっちの世界だと15までだったが、こっちの世界は絶対に長いよな。
「うん、学園生活を楽しんでくるといいよ。あ、どうせだしアリアスと同じ学校に入ってもらうか。あと王にも会わせないといけないから、明日は空けておいてね」
明日か・・・あ。
「なぁ、俺ら寝床ないんだけど」
「じゃあギルドの横にある建物を使うといい。一応ここの寮ってことになってるから。いや、大丈夫だよ、手入れはされてるさ」
まだ何も言ってないんだが・・・過去に何人もそういう質問をしてきたのかな?
「じゃあありがたく使わせてもらう。じゃあな、行くぞ二人とも」
出口に向かう俺に二人ともついてくる。
「あれが雷帝か・・・やはり紀より強い感じはしないのぅ」
特に興味もなさげなセイバー。どういうことなら興味が出るんだ?
「さっさと帰って寝ましょうよー紀さん」
腕を揺さぶるアネット。やめろ歩きづらい。
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