学園生活だそうで。

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  紀side 現在、俺は王に押されている。 「くそっ、《フレイムピラー》!!」 爆発する火の粉を空中に散布する。 「喝ァァッ!!!」 一喝だけに一括して振り払われた。面白くねーよ。 「ふぅ、お前さん、使い魔は呼ばないの?」 「俺の質を試すなら、俺だけで充分だろ。出していいなら頼んでみるが」 俺的に、使い魔は対等にあるもんじゃねーの?と思っているため、そう扱いたい。 「いや、いいよ。うん、卑怯な輩ではないね」 「勝つだけだったら戦術は選ばないがな」 実際にそういう人生だった。17年というのは案外早いものだったが。 「ふぅん。そうかい、そりゃ気に入った。・・・来い、アドネステイラ」 王の右の肩、肘、腕に分厚い金の装甲が換装された。 「それが魔武器ってやつか・・・」 「ご名答。いくぞ」 次の瞬間、王の身体が突き刺さるような衝撃が腹にくる。 「がっ・・・ぁぁああああ!!?」 王の間の扉を突き破り、その次の壁も突き破った。 「うぁっ、くっそ・・・痛ぇ・・・」 喧嘩したときの何倍も痛いし、堰に血も混じっている。が、死ぬってわけじゃない。痛ぇ・・・。 「・・・・・・仕方ねぇか。《joker》。セイバー、ちょっと力借りる。眼になってくれ」 視界ががらりと変わる。よし、こっからだ。 「見やすいな・・・ありがとう、セイバー」 刺青をさすると、それに応えるように微かに光った。 「行くぞ」 走る。最高速度で。 「来たか!」 「うおらっ!!」 王の左腕に左手をぶつける。 「《breaker》!!」 「くっ・・・」
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