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「・・・で、明日から学園生活でお前はハーレムを作るわけだが」
「そんなに俺は軽くないぞ」
ハーレムなんて性に合わないからな。ついでに一人を愛することもめんどくさい。
「冗談だ。・・・とりあえず17だったな?身分証とかはギルドカードで十分なんだが、アルヴァン渡したのか?」
「・・・・・・あ、やっべ」
「・・・はぁ。とりあえず白帝としてのギルドカードを渡しておこう」
懐から一枚のカードを取り出して、手渡してきた。
「無くすなよ?絶対だぞ?」
「絶対に無くすなよ?絶対にだ!!」
「フラグ建築乙」
そのあとは遅れてきた全帝に会った。風帝が忘れてた、とか言っていたのは気のせい。あと全帝は女性のようです。
王の間から城の門までの廊下を歩いていると、
「紀、近くに五龍がいるぞ」
「いきなりのカミングアウト。どこだ?」
「え、目の前にいるじゃない」
ブニュ。なんか踏んづけた。気持ちわりぃ。
「ちょ、体が四散した!?」
「・・・相変わらず踏まれやすいのぅ、黒龍」
「・・・あぁ、紅龍か。ひさしぶりだな」
一辺に散らばっていたどろどろしたものは、一つに纏まった。その姿はまるで、
「・・・スライム?」
龍とは形容しがたい弱小モンスターだった。
「そうだが?」
「こやつの能力は超速再生じゃからな。というより、今のは自律神経が働いたが故の速度じゃ」
え、自分でやらずにあんな早いの?
「まぁ我は一応神種だしな」
スライムが顔も無いのに決め顔みたいな雰囲気で言ってきた。
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