学園生活だそうで。

27/47
前へ
/700ページ
次へ
  「紀さんはライナみたいな小さい娘がいいんですか?」 心配そうな顔をするのはなぜ?・・・ああ、そういう? 「俺はノーマルだ。アネットは?」 「あ、いますよ?」 アネットっていてほしい時にいるのな。 「アリアス、場所案内してくんね?」 「はい、了解です!こっちですよ!」 「行くぞアネット」 「私はもうだめだ・・・私を置いて先に行け・・・あ、ちょ、二人とも本当に行かないでくださいよー!」 アネットが追いかけてくる。 「ったく、ネタやっからだろが・・・」 「紀さん。例の件ですが・・・」 「?」 アリアスが話し掛けてきたので、そちらを向くと、その目線は前に向いていた。 「多くの帝に協力をして頂けるようになりました」 ほう? 「それでも私の強さは変わらないんですけど、でも、味方は多いほうがいいかなって。中立の立場にいる人もいますけど、それでも」 「私にそんな生き抜くカタチを教えてくれた貴方に感謝しています」 年頃の女の子の微笑みというんだろうか。これが見られたというならば、自分を棄てた理由もできるというものだ。 「実行出来るのなら、君は俺よりも強いということさ」 「そんなことないはず、で、すよ・・・?」 「?どうしたアリアス?」 「・・・いえ、何でもないです」 「?」 まぁいいか。あんまり探るとアレだし。 「ニャー」 「お、テルトか。ほらよ」 手を差し伸べると、すいすいと肩まで駆け上った。お前スライムじゃないだろ。 「・・・?その猫、使い魔ですか?」 「ああ。まっくろくろすけのテルトだ。猫の形を取らせてる」 「知能が高いんですね」 これくらいは普通だと思うが。でも人語を話せるしな。
/700ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6846人が本棚に入れています
本棚に追加