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「紀さんはライナみたいな小さい娘がいいんですか?」
心配そうな顔をするのはなぜ?・・・ああ、そういう?
「俺はノーマルだ。アネットは?」
「あ、いますよ?」
アネットっていてほしい時にいるのな。
「アリアス、場所案内してくんね?」
「はい、了解です!こっちですよ!」
「行くぞアネット」
「私はもうだめだ・・・私を置いて先に行け・・・あ、ちょ、二人とも本当に行かないでくださいよー!」
アネットが追いかけてくる。
「ったく、ネタやっからだろが・・・」
「紀さん。例の件ですが・・・」
「?」
アリアスが話し掛けてきたので、そちらを向くと、その目線は前に向いていた。
「多くの帝に協力をして頂けるようになりました」
ほう?
「それでも私の強さは変わらないんですけど、でも、味方は多いほうがいいかなって。中立の立場にいる人もいますけど、それでも」
「私にそんな生き抜くカタチを教えてくれた貴方に感謝しています」
年頃の女の子の微笑みというんだろうか。これが見られたというならば、自分を棄てた理由もできるというものだ。
「実行出来るのなら、君は俺よりも強いということさ」
「そんなことないはず、で、すよ・・・?」
「?どうしたアリアス?」
「・・・いえ、何でもないです」
「?」
まぁいいか。あんまり探るとアレだし。
「ニャー」
「お、テルトか。ほらよ」
手を差し伸べると、すいすいと肩まで駆け上った。お前スライムじゃないだろ。
「・・・?その猫、使い魔ですか?」
「ああ。まっくろくろすけのテルトだ。猫の形を取らせてる」
「知能が高いんですね」
これくらいは普通だと思うが。でも人語を話せるしな。
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