学園生活だそうで。

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学園生活だそうで。

  「ここがアリアスの国か」 プロバスア王国。帝の三割がここにいるらしいが、多いのか少ないのかよくわからない。 「はい、で私の入っているギルドがここです」 ギルド「天の鎖」と異国語で書かれた(何故か私にも・・・見えるッ!)ごつい看板が鎖で留めてあった。 「エルキドゥ・・・」 「うは、ギル様の予感(笑)」 とりあえず入ることにした。 「ただいま戻りましたー」 アリアスが先行している。何せアリアスの入っているギルドだしな。 「あ、アリアスちゃん、久し振りね」 受付嬢がこちらに気付く。当然俺たちにも気付いたようで、 「こちら、『天の鎖』です。本日はなにようでしょうか?」 受付嬢はいかにもわかっている風に営業スマイルを炸裂させてきた。その笑顔、プライスレス。 「ギルドに加入したいのですが」 寝る家が無いから、そうするべきだと思う。 「では、魔力値はいくらですか?」 「知りまてん」 「出身は?」 「死地です」 「・・・あなたの名前は?」 「霧谷紀でせう」 「・・・」 一通り質問は終わったのか、羊皮紙に書き込んでいる。・・・やはり紙ではないと。 「魔力を測りますから、こちらに」 受付嬢が席を立ち、隣の部屋へ入っていった。 「わかっている」 決め顔でそれについていく。 中に入ったところで、違和感を感じた。 「・・・?これは?」 「気付きましたか。この部屋は二人入ると外界からは遮断されるように操作されております」 要するに結界ってところかな。
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