~プロローグ~

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「・・・どういう意味ですか?」 クリスは少し心配そうな顔をして私に聞いてきた 私は白ワインを一口飲み、今の心情を吐き出した 「つまらないんだよ・・・毎日毎日同じことを繰り返しで・・・何か新しい発見もなく、ただ決められたノルマをクリアするだけで・・・面白くないんだ!」 「・・・・・・・・・」 クリスは私の話をジッと黙って聞いていた 「なにか・・・私を興奮させるような、手にあせ握らせるようなことはないのか?私を『面白い』と感じさせることは起きないのか!」 私は机に拳を思い切り降り下ろす 机は揺れ、机の上にあった白ワインの入ったグラスは倒れ、白い液体が床に流れ落ちる 息が荒くなっている 私は深呼吸をし、息を整え、気持ちを落ち着かせた 「すまない・・・つい感情的になってしまった」 「・・・いえ」 クリスは俯いたまま答える 気まずい雰囲気が漂う
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