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「起~きてくださ~い」
アーサーが和泉さんの頭をバシバシ叩きはじめた。私の顔はきっと真っ青になっていることだろう。
和泉さんは寝起きが悪いらしい。無理矢理起こすとどうなるのかわからない。なんて勇気があるんだこいつ…馬鹿なだけか。
とか考えていたら、アーサーが吹っ飛んできた。間一髪でかわしたが、彼は思いきり壁に衝突した。一瞬いつもの笑顔が消えたが、すぐ戻った。
彼が飛んできた方を見ると、そこには、腕をだらんと垂らし、ゆらゆらと揺れ、こちらを睨みつけていた。
いかにも危険な感じである。
「…私の眠りを妨げる奴はどいつだ…」
殺気が凄い。ここに居たら私も…!
すぐこの場から離れたかったが、この状況を放っておくわけにもいかないので、和泉さんを静めるために周りにいる人を集め、暴れ狂う猛獣に立ち向かうのだった。
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