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「あっ、ちょっと待っ…」
彼がドアを開けるのを止めさせようとしたが、時すでに遅し。開けてしまった。
今日は忙しくなると和泉さんが言っていた。勝手に入って集中途切れさせちゃうと怒って暴れ出すぞあの人。
それを覚悟し身構えたが、前方から殺気が感じられない。顔を上げると、和泉さんはペンを持ったまま机の上に突っ伏していた。居眠りしている。
きっと、夜も寝ないで仕事をしていたのだろう。
いつも隙など見せない最強人間が、こんな無防備に寝ているのを見ると寝首を掻きたくなる。その衝動を抑えながら、どのように起こそうかと考えていた。
その刹那、
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