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玲「はい、おまたせ」
雫「ありがと」
玲「そういや、いつ退院するんだ?もう元気そうだし、凜が海に行きたがってたぞ」
雫「あー……その事なんだけど、無理なんだよねー……」
玲「なんだよ、前みたいに1日くらい病院抜け出しても大丈夫だろ」
雫「いや、そのー……私、今歩けないの」
玲「は?」
俺は頭の中が真っ白になった。
今こうして目の前で普通に喋っている雫が歩けない、だと?
玲「え、あー、いつから?」
雫「んと、だいぶ前から」
玲「……言うのおせーよ」
雫「ごめん」
玲「はぁ……」
雫「ほら、そんなため息つかないで。3人で海なりなんなり楽しんで来なよ!」
玲「はぁ、お前だけほったらかして楽しめるかっての」
雫「だって、せっかくの夏休みだよ?しかも高校最後なんだから!」
玲「お前がいなかったら思い出もくそもねーよ」
雫「なんでそんな恥ずかしいこと平気で言えるかな……」ボソッ
玲「ん?なんだって?」
雫「なんでもないわよ!」
玲「?……で?」
雫「で?」
玲「この話するために二人になったのか?」
雫「う、ん……うん」
玲「……二人になる必要なくね?」
雫「……あ」
玲「二度手間だよ、ばかやろー」
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