過去

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私は、仲間が大好きだった。 家族の様な存在で、皆と居ると自分を隠さなくてよかった。 いつまでも、続くと思ってた日々。 そう―――――――― あの電話がくるまでは、 部下の一人から電話があった。 病院からかけてると、本人がいっていた 誰かが、他の族にやられたらしい。 急いで、病院に向かった。何か胸騒ぎがする、、、 部下に連れられ、手術室まできた。 「、、、そんなにひどいのか。」 と声に出てしまっていた。すると、 「健太(ケンタ)さんは手を出していないので」 と泣きながら言った。 「、、、健、太がやられたのか!!」 その部下の肩を揺すりながら聞いた。 その部下はこくんと頷いた。 「なぜ、手を出さなかった」 部下は、知っている事をすべて話してくれた。 手を出したら、私を殺すと脅されていたらしい。 健太は、何度も呼び出されていたらしい。 わたしも、最近健太が怪我だらけで帰って来ていたのを知っていた。 健太に聞いても、大丈夫としか言ってくれなかった。 私は、総長なのに気づいてあげられなかった。 ――――――――総長失格だ。 私が、皆を守らなきゃいけないのに裏で皆に守られてたなんて、、、 この日の夜健太は、死んでしまった。 私のせいで、健太は死んだ。 この日、私は紅竜を抜けた一枚の手紙を残して。
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