愛を知るというコト

６

長谷川に抱き寄せられて、しばらく抱き合う。

「本当に私でいいの？」

そう問えば、指で顔を上げられ、唇を塞がれた。

唇が離れると長谷川が、悲しい顔をして告げる。

「もう、そんな事、言わないで。俺は弥生じゃなきゃダメなんだから」

「長谷川…」

「これからは、圭って呼んでよ。弥生も長谷川になるんだから」

笑って“圭”が言った。

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