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結婚を決めて、初めての週末。 あれから圭は毎日、家に泊まっている。 「弥生、一緒に住まない?」 「今も一緒に住んでるみたいなものだけど?」 笑って告げれば、拗ねたような顔をして呟く。 「だから、もう一緒に住めばいいかなって。 弥生が結婚するまでダメって言うなら仕方ないけど?」 「私は構わないけど、圭のご両親とかは大丈夫なの?」 まだどちらの家族にも会ってはいなかったから。 一応、母親には電話では知らせてあるけれど。 お母さんは「良かったね」と喜んでくれたが、連れて来いとは言わなかった。 私の事には興味が無いのかも知れない。 家を出てから今まで、私を訪ねて来た事すら無かった…。 「俺は男だから大丈夫だけど、弥生の方が心配するんじゃないか?」
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