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「ッ!!」
ユラユラと黒い影が、少年に迫っていく。
数十メートル離れた距離からでも圧迫してくる、得体の知れない緊迫感。
「・・ぁ、あぁ・・・!」
生きているソレとは比べられない重い何か・・・。
少年は動けずにいた。その場で足を何かに固定された様に動けない。
「くるな・・・。・・・来るな・・・!来るなーーっっ!!!」
恐怖の中、少年が出来る事はひたすら黒い影に怒鳴るだけだった。
それでも、黒い影は嘲笑うかの如く近付いてくる。
その距離が目の前に差し掛かろうとした時。
「っつ!!」
少年は見てしまった。
見てはいけないモノを。
それは―――――――…。
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