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「…失礼しまーす」
コーヒーの香りが充満する職員室に入ると、中山先生の机へ向かった。
遅い時間だからなのか、見渡す限り中山先生以外誰もいない。
「悪かったな、呼び出して」
中山先生はパソコンに向かい作業していたようだが、手を止めて私の方に向き直った。
「…どうかな、小宮の調子は」
ああ、そのことか。
試験前日だし、勉強を頼んだ手前、状況を把握しておきたいというのが中山先生の考えなのだろう。
「まぁまぁ…ってところですかね。赤点は免れることが出来ると思いますけど…」
「ははは、アイツの場合、赤点を免れたら上出来だよ」
…先生がそれ言いますか。
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