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帰り道。
1つの傘の下には湊人と自分。
湊人があまりにも近すぎて心臓がバクバクとうるさいのがバレそうで、離れようとすると傘から出て濡れてしまう。
そんなジレンマを繰り返しながらも、何も言わずに傘を持ってくれる湊人の姿をカッコいいと思う余裕はあった訳だけど。
「そうそう、由希菜に話したいことがあったんだ」
「え?」
「今回の試験、赤点なかったんだ。本当にありがとう!」
至近距離でのアイドルスマイルの威力は計り知れない。
一瞬、クラっと眩暈を覚えた。
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