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「俺、先行くわ。」
突然背後にいたはずの浅尾が、そう言って私の傍を通り過ぎて行った。
私は、浅尾のその行動の意味する所がわからず、ただ、目で追う。
「朝も一緒にいたね。」
浅尾の姿が見えなくなると、独り言のように先輩が呟いた。
「なんかわかんないけど、ついて来るんです。」
3年生は前の時間、自習だったらしく、廊下から見える教室の中は、それぞれが活動していた跡があった。
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