謎多き彼

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「どうして?」 浅尾は難しい顔をして、手を顎にあてる。 「なんつーか、得体が知れないんだよな。告白していく女子共は次々と泣かされてるし、男友達にも一線を引いている。だから、俺としては、倉本が心配なんだよ。椎名先輩は何が目的なんだろうな?」 浅尾は本気で心配してくれてるようだ。 「そんなに深刻に考えなくても大丈夫だよ。」 浅尾との会話に終止符を打って、屋上へと向かう。 「友達なら、俺でいいじゃん。」 後ろから、浅尾の声がして、立ち止まる。
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