903人が本棚に入れています
本棚に追加
「…へー」
一応相槌を打ってみる。
「で、ぶっちゃけ、どっちなの?」
横目で吉井を見ると、犬が餌をねだるときのように、キラキラと、いやギラギラと表情が輝いている。
「なにが?」
面倒そうに答えると、吉井は、
「またまたーとぼけちゃって!分かってるくせにー」
と、恥ずかしがるフリをする。
「…ナイから」
呆れたように言葉を返すと、吉井の顔が訝しげに歪んだ。
最初のコメントを投稿しよう!