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「すみません。着替えて出直してきます」
肩をがっくり落として、エプロンを外そうとすると、佐伯さんが、
「いいよ、今日だけ特別ね。」
と言った。
「でも、どうしようかな。今は、人がちょうど切れたところで、この時間は少しだけ、暇なんだよねぇ。でもいつお客さんがくるかわからないし…」
佐伯さんの言葉の真意を掴みかねて、私が首を傾げていると、きらっと佐伯さんの目が、光った…気がした。
「実は、新しくバイトを雇おうと思ってるんだ。」
佐伯さんは、楽しそうに言う。
「で、今日もうすぐここに来てくれるはずなんだけど、面接をしなくちゃならない。一応採用とは決めてあるんだけど、千晶代わりに、面接してくれる?」
そう言って、休憩室、もとい面接会場へと入るよう促す。
してやられた、気がする。
バイトの面接をバイトにやらせるなんて。
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