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「話が読めん……一体、魂を回復させるというのはどういう事でありんす」
「そうですね……雀宮……今は話していい。
お前が犯罪者なら……今の話を知ったらどうする?」
「邪魔する者をぶち殺してでも菊ちゃんを手に入れますわね…………っ!!
……こりゃ……守り通すのが難しいですわ……」
「「「「「「っ!!」」」」」」
危の質問に急に話を巳稀に振る秋平。
聞かれた巳稀は、興奮と驚愕からか汗をかき、菊を凝視しながら答える。
予想外の回答に、周りは巳稀を見た。
「サンキュー雀宮……また静かにしててくれ。
というかよく叫び声を上げなかった」
「えっ……雀宮さん……人を殺しちゃってでもって……なんで私を……っ!?」
「雀宮は知っているからです……魂と肉体の関係を」
「だからそれがなんだってんだよ……?」
「分かりました。
一気に話すので口は挟まないで下さいね」
そして、幽羅の催促に秋平は頷いて話し出す。
「先に言いましょう。
確かに、魂というのは存在します。
……そして、肉体と魂が一体化して初めて人間は稼動が出来ると言っても過言ではありません。
つまり、魂は肉体と同じ形をしているという事です。
では、一体化しているとはどういう事か……それは、肉体がダメージを負えば、魂もダメージを負うという事です。
もちろん、実態がない訳ですから傷が付くとかはありません。
しかし、常識的に肉体には傷が付く……それを治すのが……所謂"治癒魔法"です。
そして、それに伴い魂も治癒を始める……ですが、魂の治癒は肉体の治癒よりも遅いと言われています。
傷が治っても、傷跡がズキズキする……あれは、魂が治り切っていない為に魂に痛みが残っているから起きる現象。
そしてもう1つ、切断して存在しない腕が痛むという幻肢痛……あれは腕は切断したが、同じ形をしている"魂の腕は切断されず存在"している為、魂が痛みを感じているからです」
この世界に来てから得た情報と、神である"虚無"から教えてもらった情報をフル稼働させて話す秋平。
彼は、実際に魂の痛みを知っているのだから話し易いのだろう。
「ここで、"灯火"の言っていた魂の回復とはどういう事か……まず、魂を回復させるので……跡に残る痛みは皆無。
それは、宮本さんが分かっているでしょう」
「…………」
そして、本題に入る秋平は愛澄を例に上げる。
彼女は、顔を摩りながら確かにという表情をしていた。
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