S-vs-X "Stand UP Re:makerS"

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『Xクラス"5"……S1クラス"1"、2対1です!! しかし、S1クラスが"1"という事は──』 その数は、5と1……。 そして、S1クラスが1という結果の為、辺りがザワザワとしだした。 何故なら── 「……エネミーポジションを使用します」 先程の汲と秋平の約束が果たされる時が来たからだった。 『Xクラスエネミーポジションを使用ォォォ!! 勿論、エネミーは招待生筆頭……楸原 秋平!! そしてそして、S1クラスは桂木 汲だァァァアアア!!』 『…………遂に、ですか……』 『楸原君の実力がわかるんだね、楽しみだよ!!』 秋平の名前が呼ばれても反応しなかった闘技場が、汲の名前が呼ばれた途端に沸く。 一応、汲が美少女なのもあったが……問題ばかりの秋平を相手に頑張れという声援もあった。 そんな中、晶羅が待ち侘びた様に言い、ガレンシアも楽しみだと興奮しだす。 「……んじゃま……行ってきますよ」 「ひっ、楸原さん!! 無理は駄目ですよ、危ないと思ったらすぐに降参して下さい!!」 「主の身体能力は知っておるが、無茶はするなよ。 一応、わっちの生徒でありん──」 「分かってますよ、そのくらい。 満芽さんこそ、頼みましたよ……確認ですが、設定は1500です」 「はっ、はい……」 軽く行って来るとは言うが、秋平はネックレスの効果が効かない。 それを知っている満芽と危は念を押す様に言うが、秋平は軽く流し逆に満芽になにやら確認をする。 それは、事前に話していた"幻焦"により魔力量操作の事だった。 魔力量についても作用しない秋平の為に、満芽が偽の魔力量を大画面に映すという物だ。 「秋平君──」 「んあ?」 更に、巳稀が話し掛けて来る。 「大丈夫? ……穏便に、済みそうっ?」 そして、巳稀は不安そうに聞く。 周りは、何故そんな事を聞くのか分からない様子だ。 彼女の言う大丈夫は、相手が汲……脩兵の仇という事の心中の事だ。 それを聞かれた秋平は、壇上へ続く階段の一番上まで歩き、巳稀の不安そうな顔を見てこう言った── 「奴が余計な事をヌかさなきゃ……穏便にぶち殺すさ」 そして、それを聞いた巳稀は……壇上に向かう秋平の背中を見て思う── (ああ……心中穏やかじゃないじゃない……どっちにしろぶち殺すんだ……っ!!) ……楸原 秋平……Earthのリメイクが、立ち上がった。
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