イケメンと平凡……再び

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"翔"Side IN 「さっきぶつかった人、大丈夫かなぁ? ……はっ、もしかして骨折して──」 先程ぶつかった人を心配する僕を尻目に── 「ねぇよ!! あんなんで骨折すんのは骨スカスカなじいさん位だよ……。 てか、お前は少し優しすぎだ!! いつか騙されんぞ」 こちらは、先程の人の心配もせず僕の心配をしてくれる。 流石、僕の親友"並木 一流"(ナミキ イチル)。 「え!? ……優しいかな僕? ありがとう一流!!」 「褒めてねぇよ!! いいとこだけ聞いてんな!! ただえさえ爽やかイケメンなのに優し過ぎると女共に利用されるっていってんだ"翔"!!」 前言撤回……一流は僕のことをイケメン呼ばわりする。 そんな筈はない!! 断言できる!! 僕こと"鉤崎 翔"(カギサキ カケル)はペッタンコの髪(サラサラで綺麗な茶髪)、大きすぎる目のなかに汚い茶色の瞳(小動物のようにキラキラした目)、鼻筋がはっきりしている崩れた鼻(スッとした形いい高めの鼻) ほら、イケメンなんかじゃないでしょ? 「いつも言ってるじゃないか!! 僕はイケメンなんかじゃないって。 その証拠に女子からは陰口言われて男子には殺されかけてるんだよ!? イケメンならこんなことされないよ!! どっちかっていうと一流の方が──」 ……自然にふわっとした普通の黒髪。 今は怒っていて少し眉間に皺がよっているが普段は普通の二重瞼の黒い瞳。 誰がみてもわかる普通の鼻。 「──うん、普通だね」 「殴るぞ」 「ゴメン」 「うらぁっ!!」 「痛い!! 結局殴るの!? ねぇ、なんで!?」 「謝ったから」 「僕に逃げ場所はなかったの!? どうすればよかったのさ!?」 「おとなしくしていればよかったのさ」 「おとなしくしてたら殴られてたよね……わかるよ、一流」 「誰が普通だ!!」 「今更言うの、それ!?」 これが僕の、僕達の日常……。 でも唐突にその日常は崩れた。 「いやぁ、やめて!! 誰か、誰か助け……ムグッ!?」 「「!?」」 悲鳴だ、女の人の!! 早く助けに行かなきゃ!! 「あっちだ!!」 気付いたら、僕は走り出していた。 「おい、待てっ!! おい、翔!!」 親友の声は僕に届いていたが、僕の頭は女の人を助けることしか考えていなかった。 "翔"Side OUT
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