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彼女の名前は真緒
入学して間もない頃のこと、俺は科学室に教科書を忘れて放課後に取りに行った。
そこに真緒はいた。
セミロングの茶色がかった髪の彼女は科学室で飼っている金魚を見ていた。
色白くまだ中学生だと思うくらい幼い横顔についかわいいなと思ってしまう。
真緒は俺に気付きこっちを見た。
「これあなたのだよね?」
そう言って向けられた眩しい笑顔
「あ…俺の!!ありがとう…」
今思えば
一目惚れだっただろうでもなんにせよあの時の俺は 目の前の状況に いっぱいいっぱいで 恋なのかもわからなかった。
お礼を言い 教科書を受け取り彼女は去っていってしまったそれだけの出会いだった。なぜあの教科書が俺のとわかったのか未だにわからない。
けど俺の生活はあの日を境に180度変わってしまったのだ。
完璧に俺は彼女に恋をしてしまった…。
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